新規事業やサービス開発において、成功の鍵となるのは「市場に受け入れられるプロダクトをいかに作るか」です。そのためには、アイデアをいきなり形にするのではなく、段階的に仮説を検証し、必要に応じてピボット(軌道修正)を行う「学習プロセス」が重要です。この記事では、【CPF】【PSF】【PMF】という3つのステップと、その検証の流れをご紹介します。
CPF/PSF/PMFとは?
以下の3つのフェーズを通して、サービスやプロダクトの価値を見極めていきます。
【CPF:Customer ⇔ Problem Fit】
顧客と課題の適合
- 顧客が本当にその「課題」を抱えているのか?
- その課題は「切迫した問題」であり、解決にお金を払ってでも取り組みたいものか?
→ この段階では「課題の深さ」や「切迫感」に注目し、検証と学習を行います。
【PSF:Problem ⇔ Solution Fit】
課題と解決策の適合
- 顧客の課題を、今考えている「解決策」で本当に解決できるのか?
→ 解決策の妥当性を検証。プロダクトそのものよりも「解決方法の適合性」を重視します。
【PMF:Product ⇔ Market Fit】
製品と市場の適合
- 提供しようとしているプロダクトやサービスが「十分な市場規模」で受け入れられるのか?
→ 顧客に支持され、スケール可能かを検証。ここでビジネスモデルも問われます。
ポイント:フェーズ間は行き来しながら検証と学習を重ねる
図でも示されているように、直線的に進むわけではなく、常に「検証⇒学習⇒ピボット(修正)」を繰り返すことで最適解を探ります。
プロトタイピングからUnpackingの流れ
上記のフェーズを検証するために欠かせないのが「プロトタイピング」とその後の「Unpacking(分解思考)」です。
Step 1:プロトタイプで確かめたいことを決める
- 何を? 誰に? どうやって試す?
- CPF〜PSF〜PMFのどこを確認したいかを明確にします。
Step 2:プロトタイピングを実施する
- テストの実施場所、対象、準備内容を明確に。
Step 3:得られた結果をUnpackingする
- 出てきた結果は Fact(事実)? Opinion(意見)? Insight(洞察)?
- 本質的な学びを引き出す思考プロセスが重要です。
Step 4:次のアクションを決める
- 学びを活かし、次のプロトタイピングや改善の戦略を設計します。
まとめ:顧客理解と課題検証を深めるための反復プロセス
- CPF:顧客が抱える本質的課題を見極める
- PSF:その課題をどう解決できるかを検証
- PMF:市場に受け入れられるスケーラブルな解を見出す
- 各段階でプロトタイピングとUnpackingを行い、次の一手を設計する
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