万野裕人– Author –
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オフグリッドという選択──電力の自立が企業を強くする
「オフグリッド」という言葉を耳にすることが増えました。送電網(グリッド)に頼らず、太陽光や風力などを使って自らの電力を賄うという発想は、もともと自然志向のライフスタイルや僻地での生活に根ざしたものでした。 ところがいま、社会全体の不安定化... -
『MBA実践録#10─ファイナンスⅠ─6つの資本から考える、企業価値の本質──ファイナンスと経営の視座』
企業価値とは何か──ファイナンスの講義を通じて、この問いに対する私自身の解像度が一段深まったと感じています。 これまで私は、企業価値とはDCF(ディスカウント・キャッシュフロー)モデルを用いた「将来キャッシュフローの割引現在価値」として定義さ... -
株を配るという発想──「カブアンド」に見る、共感資本主義と中小企業の現実解
「会社の成長と従業員のモチベーションのベクトルを合わせる」。経営者にとって永遠の課題とも言えるこの問いに、ユニークなアプローチを示したのが、前澤友作氏が手がける「カブアンド」です。 誰もが企業の“仲間”として、株式報酬のような仕組みで企業価... -
リスキリングを“当たり前”にする経営:人材拡張の突破口はAIにある
「人が足りない」。これは、もはや日本の中小企業に共通する“空気”になりつつあります。採用難、退職リスク、事業承継──経営者の前には、常に「誰にやらせるか」という問いが立ちはだかっています。 この制約の時代に、企業が生き残り、成長していくために... -
『MBA実践録#09─ストラテジック・リ・オーガニゼーション─再生は「文脈」から始まる──企業再生の現場思考』
「企業再生」というテーマは、私にとって極めてリアルな関心領域です。日々の実務で多くの再生企業と向き合う中で、「ストラテジック・リ・オーガニゼーション(SRO)」の講義内容は、現場での視点と手法に直結する重要な学びとなりました。 私が最も強く... -
「知らない」ことすら知らなかった――中小企業経営者に問う、外部リソース活用という選択肢
「人が足りない」「時間がない」「ノウハウがない」。中小企業の現場では、こうした声が日常のように聞かれます。経営者は人手不足に頭を悩ませ、現場では属人化が進み、やるべきことを前に動きが止まる。まさに“リソース不足”という言葉が飛び交う毎日で... -
サステナ開示は“義務”から“戦略”へ──中小企業にとっての意味を考える
今朝の日経新聞にて、2027年から大企業を対象に「サステナビリティ情報の開示」が義務化されるという記事が報じられました。財務情報だけでなく、企業の環境・社会・ガバナンス(ESG)に関する取り組みを、定量・定性の両面から示すことが求められる時代が... -
なぜ“会計”にも戦略が必要か?──中小企業経営者のための会計・税務戦略
「財務戦略」という言葉はよく耳にするのに、「会計戦略」「税務戦略」といった表現は、あまり一般的ではないかもしれません。しかし、企業が持続的に成長するためには、財務だけでなく、会計と税務も“戦略”として位置づける視点が不可欠です。特に中小企... -
『MBA実践録#08─経営戦略─経営戦略とは何かを、自分の言葉で語る──「自分なりの戦略眼」の探求』
MBAでの経営戦略の学びは、私自身の思考プロセスに大きな変化をもたらしました。単にフレームワークをなぞるのではなく、問いの立て方そのものを深め、文脈を読み解き、自らの言葉で戦略を語るという経験は、実務家としての視座を一段引き上げるものでした... -
『MBA実践録#07─ビジネス・アナリティクス─数字は嘘をつかない、でも使い手の「問い」がすべて──ビジネス・アナリティクスで経営を読み解く』
ファイナンス領域を専門としてきた私にとって、数字とは馴染み深いものであり、業務の多くは財務分析に基づいて組み立てられてきました。そんな中、ビジネス・アナリティクスの学びを通じて得たのは、数字というファクトの扱い方に対する新たな視点でした...