【2026年の幕開けに寄せて】AIファーストで拓く、中小企業経営の新たな地平

2026年が始まりました。
本年も、経営財務コンサルタントとして、現場に根差した視点を持ちながら、中小企業経営に伴走する立場からの発信を続けていきたいと思います。

新年最初のコラムでは、「2026年のメガトレンド」を一つの起点としながら、私自身が今年どのようなスタンスで企業に向き合っていこうとしているのか、その抱負を記してみたいと思います。


■ 2026年のメガトレンド:AIファースト時代の本格到来

2023年のChatGPTの登場から始まり、2024〜2025年にかけて生成AIは急速に普及しました。
2026年、私たちはいよいよ「AIファースト」が前提となる社会に足を踏み入れています。

AIファーストとは、単にAIを業務に導入するという表面的な意味ではありません。
AIを前提に、思考のスタート地点を変える。
意思決定、学習、創造、コミュニケーションといった人間の営みそのものを、AIとの協働を前提に再設計する。
そうした深いレベルでの変化が、本格的に問われ始めています。

この文脈で注目すべきは、テクノロジーそのものよりもむしろ、人間の「認知の変化」です。
AIは、情報処理やタスク自動化のための道具であると同時に、「自分の思考を客観視し、再構築する」ための鏡でもあります。

つまり、AIファーストとは、人間の認知を拡張するプロセスに他なりません。


■ 中小企業にとってのAIファースト:個の認知拡張による経営力の底上げ

大企業やテック企業に比べ、中小企業はAI活用に慎重です。
人手不足、情報格差、日々のオペレーションに追われる中で、AIが「自分ごと化」されにくい構造があるからです。

しかし、私は今こそ、中小企業こそがAIファーストの恩恵を受けるべきだと考えています。
なぜなら、中小企業においては、「1人の経営者」「1人の幹部社員」の判断や思考の質が、会社全体の方向性やパフォーマンスに直結するからです。

だからこそ私は、今年、以下のような信念を持って企業支援に臨んでいきます。


■ 2026年の抱負:目の前の1人の認知を拡張する伴走者でありたい

私の抱負は、「AIファーストによる、目の前のクライアント1人1人の認知拡張を通じた中小企業経営力の底上げ」です。

「AIを活用しましょう」という表面的な導入支援ではなく、
「AIとどう向き合うか」という思考の構えを共に作ること。
「問いの立て方」や「前提の捉え直し」に寄り添うこと。
ときには、AIツールの使い方ではなく、「なぜ、それを使おうとしているのか」という問い自体に立ち返ること。

そうした姿勢で、目の前の1人ひとりと向き合っていきたいと考えています。

そしてこの「認知の質を高めるプロセス」において、AIは非常に強力なレバレッジになります。
アイデア出し、壁打ち、資料作成、思考の構造化、言語化、フィードバック──これらすべてにおいて、AIはすでに実用レベルに達しています。

私自身、日々の支援において、ChatGPTをはじめとするAIを「思考パートナー」として活用しています。
それは単なる時短や効率化ではなく、自分自身の視点を深め、構造的に思考し、複雑な事象に対して仮説思考を巡らせるための「拡張知能」としての使い方です。

このような「AIとの対話」を、クライアント1人ひとりのレベルで広げていく。
それが、私の掲げる「認知拡張を通じた経営力の底上げ」です。


■ 「AIファースト」という作法を、ガイダンスする存在になる

AIは万能ではありません。
使い方を誤れば、判断の質を下げたり、思考停止を招いたりもします。

だからこそ、私は「AIファースト」の作法=AIとの賢い付き合い方を、具体的に示すガイドでありたいと考えています。

例えば、

  • 経営課題をAIに相談するとき、どんな問い方をすべきか
  • AIに出力してもらった提案を、どう検証し、どう活用すべきか
  • 意思決定における人間の責任と、AIの活用の線引きはどこにあるか

といった実践的な論点について、実際の支援の中でも、noteでの発信を通じても、具体事例とともにお伝えしていきたいと思います。

AIは道具です。しかし、道具の使い方一つで、組織の未来が変わります。
だからこそ、経営におけるAIのリテラシーは、今後ますます「経営者の教養」として不可欠なものになっていくでしょう。


■ 最後に:思考の痕跡を、共に残していく1年に

コラムでの発信を通じて、私は「思考の痕跡」を残していきたいと考えています。
それは完成された正解ではなく、むしろ、思考のプロセス、問いの軌跡、言葉の揺らぎを含んだものです。

AI時代において、「人間にしかできないこと」があるとすれば、それは思考し、問いを立て、意味を紡ぐ営みです。
そしてそれは、他者との対話の中で、より深まっていきます。

このコラムを読んでくださる方々とも、そんな対話を重ねていけたらと願っています。
2026年、どうぞよろしくお願いいたします。

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